ハタチの読書録

20歳大学生の日々の読書を綴る

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「思考の整理学」外山滋比古

東大で一番売れている本ということだ。中身を少し紹介してみる。 人間には、グライダー能力と飛行能力があるらしい。受動的に知識を得るのが前者、自分で物事を発明、発見するのが後者である。両者は一人の人間の中に同居している。現代の学校はグライダー人…

「戦国武将の素顔」本郷和人

私達日本人がぱっと思い浮かぶ戦国武将といえば織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という日本史の教科書の主人公とも言える3人ではないだろうか。しかし、私達は彼らの成してきた偉業ばかりに目が行き、彼らの本当の素顔を知らないように思う。そこで本書では、た…

「地方消滅」増田寛也

この本は、地方創生を夢見る人達の必読書だ。夢を語るには、それ相応の現実を踏まえることが大切だ。岩手県の知事を務めたこともあり、地方での実地経験に長けた著者は、このレポートで、地方の人口高齢地域は勿論、いずれ地方の中核都市でさえ消滅の危機に…

「リベラルという病」山口真由

日本人で「リベラル」という言葉の明確な定義 を知っている人は数少ないように感じる。斯く言う私も本書を読むまで、リベラルの歴史を軽んじているがために浅い知識で保守派vsリベラルの構図を俯瞰していたように思う。私が思っている以上にこの歴史は深淵な…

「中学生棋士」谷川浩司

今年、プロ入り後すぐさま29連勝という大記録を成し遂げ将棋界を大いに賑わせた藤井四段、さらに今年77歳で将棋界を引退した加藤一二三九段、そして竜王戦で渡辺竜王に勝利し、見事竜王位獲得、これによって永世7冠という未来永劫歴史に語り継がれるであろう…

「カエルの楽園」百田尚樹

この本は、未来の日本への警鐘を鳴らす1冊だ。作中に登場するツチガエル達が平和に暮らす街ナパージュ(NAPAJ)とは日本(Japan)を指しているようだ。もしも日本が武力を放棄し、戦力を完全に持たない非武装中立の思想を走らせてしまえば、日本の領土は中国に…