ハタチの読書録

20歳大学生の日々の読書を綴る

「戦国武将の素顔」本郷和人

   私達日本人がぱっと思い浮かぶ戦国武将といえば織田信長豊臣秀吉徳川家康という日本史の教科書の主人公とも言える3人ではないだろうか。しかし、私達は彼らの成してきた偉業ばかりに目が行き、彼らの本当の素顔を知らないように思う。そこで本書では、たくさんの武将の素顔を数々の文献を元に読み解いている。

    例えば、織田信長は恐怖の大魔王と言われ、野蛮な能力査定、世襲よりも実力主義、使える人材だけ生かし、使えない人材は斬り捨てる。人を殺して初めて一人前、が信長の評価基準であるそう。

   豊臣秀吉も実は信長以上のブラック上司であり天性の人たらしは計算されたもの。太閤検地に逆らった人物は皆殺しにした。育ちが悪い、教養がない人物のようだ。

    徳川家康は、妻のない天下人だ。ケチで良く言えば質実剛健。華がない。ストレスに強く長生きした。我慢強い。熟女好き。国を閉ざして内需拡大に舵を切った。

これらのデータはごく一部ではあるが、歴史を学ぶとは人を学ぶことだ。覇道を歩んだ人物にはそれ相応のパーソナリティがある。そんな戦国武将からは、経営の業務に携わる人には必須な集団を掌握する才覚など学ぶことは多いのではないだろうか。