ハタチの読書録

20歳大学生の日々の読書を綴る

「カエルの楽園」百田尚樹

この本は、未来の日本への警鐘を鳴らす1冊だ。作中に登場するツチガエル達が平和に暮らす街ナパージュ(NAPAJ)とは日本(Japan)を指しているようだ。もしも日本が武力を放棄し、戦力を完全に持たない非武装中立の思想を走らせてしまえば、日本の領土は中国にすぐさま占領されてしまうだろう。そうならないためには現行の憲法9条を改正しなければ、カエルの楽園に登場する「三戒」同様に、戦力の位置づけを明確に定めないがために法が足枷となる事態となってしまうのだ。この点で、作者の百田尚樹氏は当たり前の平和に懐疑的なメスを入れて、私達国民に改憲の意義を暗に示しているのだ。