ハタチの読書録

20歳大学生の日々の読書を綴る

「人生の勝算」前田裕二

この本は、今最も注目される20代起業家、

前田裕二の初の著書だ。

 

前田裕二は20代半ばにして「showroom」という会社を起業し、

ライブストリーミングサービスを開発・展開を続けていくことで日本に普及させた。

 

彼はホリエモン以来の天才と謳われ、順風満帆なサクセスストーリーを現在進行形で紡いでいるように思える。

 

しかし、

彼を育んだ環境は決して恵まれていたものではなかった。

 

父は前田とは正反対の放蕩者で酒・女に耽溺しやがて家から去っていった。

母は前田が8歳の時に亡くなった。

 

そこで、彼は一人で生きてやるという精神が芽生え、ギター1つで夜の駅前に繰り出し、路上ライブを行って収入を得るようになった。

 

このような経験から、

どんな彼は環境に関わらず努力次第では、誰だって輝けるような社会を作るんだ!

というビジョンを持つようになる。

 

そこで生まれたのが、SHOWROOMである。

SHOWROOMとは、ライブの配信者とそれを視聴する両者がいてライブ空間が成り立っているプラットフォームだ。

 

主に、アイドルがファンのためにリクエストに答えて頑張っている姿をアピールする。

それに共感した視聴者はギフティングという贈り物を配信者に送る。ギフティングは全体に歌詞化されて表示されるため、自己顕示欲を満たすことができる点で面白い仕組みだと思う。

 

彼によると、

これからの時代は、このようなライブストリーミング全盛期が訪れるという。その潮流に伴い、これまでのiPhoneのようなデバイスも生まれることは火を見るより明らかだ。

 

そのビッグウェーブを彼は逃さない。

しっかりと事象を捉え、仮説検証し、トライ&エラーを繰り返しながら実行段階に移していくのだろう。

 

彼の夢は、日本発で世界一の企業を作ることだ。それは傍から見ると、無謀で途方もない夢に思えるかもしれない。

しかし、彼はいつも逆境の中から答えを導き出してきた。

 

きっと、

彼の頭には緻密かつダイナミックな「人生の勝算」があるのだろう。